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近年の増加している高齢者の誤飲・誤食

誤飲・誤食のケース

高齢者の事故例の中でも非常に目立つのが、誤飲・誤食に関するものです。
毎年のように、お正月の時期にお餅が喉に詰まって病院に搬送された人のニュースが伝えられています。
高齢者はものを噛んだり飲み込んだりする「嚥下(えんげ)」の機能が低下していることから、若いときには想像もできなかったようなことで誤飲・誤食の事故が起こってしまうのです。

高齢者の死亡例として非常に多いのが肺炎ですが、その原因の一つに「誤嚥性肺炎」というものがあります。
誤嚥性肺炎とは、本来食道に入るはずの食べ物や唾液が肺に侵入してしまうことによって起こる症状で、肺に雑菌が入り込むことにより、そこから炎症が起こってしまうのです。

高齢者の場合、食品や飲料が誤って気管支に入るということもありますが、それだけでなく本来は食品でないものも誤って口にしてしまうということがあります。
実際に病院で誤飲として報告された事例として「薬の包装」「洗剤・殺虫剤」「部分入れ歯」などといったものを飲み込んでしまったということがありました。

これらの誤飲や誤食は知らずに起こってしまうことも多いことから、介護をする家族やスタッフなどが十分に注意をしていかなければなりません。

誤飲・誤食をさせない対策

誤飲・誤食のケースとして最も多いのが、薬包装を飲んでしまうという例です。

高齢者の多くは何らかの慢性疾患を持っていることから、毎食後に薬を飲むようにしています。
家族や薬を管理する介護スタッフは毎食後にすぐ飲むことができるように薬を1回毎に切り離して食事のときにテーブルに置いておくということをよく行うでしょう。
世話をする立場の人からすれば、包装だとわかって中身だけを取り出して飲んでくれるものと思ってしまうところですが、高齢者の中には薬を飲むという意識だけが先にあって、包装を取らずにそのまま飲んでしまうということがあるのです。

薬を包装しているのはPTP包装と言われるプラスチック製のものなので、そのまま飲み込んでしまうと消化されることなく気管支や胃、腸の中に入り込んで内壁を傷つけてしまいます。
そのため、一旦誤飲をした包装を取り出すには手術をしなくてはならず、それが体に大きな負担をかけてしまうことになるのです。

誤飲を防ぐためには思い込みで「大丈夫だろう」という行動はぜず、薬はそのまま飲めるように包装をあらかじめ取り除いておく、ということが対策となります。

また、最近では食品と区別のつきにくいパッケージの洗剤類もありますので、そうしたものは高齢者の目につく所には置かないように気をつけていきましょう。
もちろん食品以外のものを食品容器に入れて保管することも絶対にやってはいけません。